韓国団体 北朝鮮非難のビラ散布を強行
韓国団体 北朝鮮非難のビラ散布を強行
【ソウル聯合ニュース】韓国の北朝鮮脱出住民(脱北者)団体「自由北韓運動連合」は21日午前、非武装地帯(DMZ)に近い京畿道・坡州で北朝鮮に向けてビラを散布した。
韓国団体によるビラ散布について、北朝鮮の国防委員会は韓国の青瓦台(大統領府)に中止を求める通知文を送っている。韓国政府も民間団体に慎重な行動を求めたが、自由北韓運動連合はビラ散布を強行した。
同団体の会員らは、北朝鮮の故金日成(キム・イルソン)主席、故金正日(キム・ジョンイル)総書記、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記への権力の3代世襲や経済的貧困を非難する内容のビラ20万枚を大型風船10個にくくりつけ飛ばした。
同団体の朴相学(パク・サンハク)代表は北朝鮮が最近ビラ散布に対し示した反応について「8日に飛ばしたビラが元山一帯まで届いたが、ちょうど元山にいた金正恩が直接ビラを見たためだ」と主張した。また、「いかなる恐喝や脅迫が続いてもわれわれは北の住民が自由解放を実現するまで真実の手紙を送り続ける」と述べた。
一方、ビラ散布に反対する団体、韓国進歩連帯の会員も同日午前、同じ場所に集まり記者会見を開き「ビラ散布は朝鮮半島の平和を破壊する危険な行為だ」として、中止を求めた。
北朝鮮は13日に南北高官級協議の代表団報道官名義でビラ散布を非難する談話を発表。その後も2回にわたり、国防委員会名義で同様の内容の通知文を青瓦台の国家保安室宛てに送った。代表団報道官は20日に朝鮮中央テレビのインタビューに対し、韓国当局がどのように対応するか厳しく見守ると再び警告した。
韓国政府は「民間団体の自律的行動を制限することはできないという基本的立場に変わりはない」として、ビラ散布に関与しないとの立場を取っている。
hjc@yna.co.kr