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米大使襲撃で重い刑も 殺人未遂罪など複数適用か

記事一覧 2015.03.05 19:51

【ソウル聯合ニュース】米国のリッパート駐韓大使を刃物で切りつけた韓国市民団体「ウリマダン独島守護」代表の金基宗(キム・ギジョン)容疑者は、殺人未遂または傷害などの罪に問われ重い刑を科されるとの見方が強い。韓国の捜査当局は事件の重大性を考慮し、金容疑者の背後や過去の反米活動を詳しく調べる方針で、別の容疑が加わる可能性もある。

◇殺人未遂容疑で逮捕状請求か

 法曹界では5日の大使襲撃について殺人未遂の容疑が適用される可能性が大きいとみている。警察は2006年5月に起きた朴槿恵(パク・クネ)大統領(当時はハンナラ党代表)襲撃事件の前例を踏まえ、殺人未遂容疑で逮捕状を請求すると予想される。カッターナイフを持った男に襲われた朴大統領は頬に長さ11センチ、深さ1~3センチの傷を負い、男には殺人未遂容疑で逮捕状が出た。

 ただ、裁判では罪状が殺人未遂から暴力行為など処罰法上の集団・凶器など傷害罪に切り替えられた。命を脅かすものと見なすのは困難と判断された。

 殺人罪や殺人未遂罪は故意の行為だったかどうかが鍵になる。被疑者が殺人の故意を否認する場合、裁判所は凶器の種類や攻撃した部位、犯行動機などを総合して判断する。

 リッパート大使のけがは朴大統領と同程度だったが、金容疑者が長さ25センチの刃物を使った上、リッパート大使を押し倒して刃物を振りかざすなど、死亡にいたる可能性も大きかったことから、殺人未遂罪を認めるのは難しくないとの見方がある。

 捜査当局は襲撃時の状況を再現し犯行動機を分析した上で、故意だったか判断することになりそうだ。

◇容疑者の背後など全面捜査へ

 9年前に朴大統領を襲撃した男は、殺人未遂のほかに公職選挙法違反、恐喝未遂、公共物損壊などの罪で起訴され、大法院(最高裁)で懲役10年が確定した。

 金容疑者もこれに劣らない重い刑が言い渡されると予想される。米大使を襲撃したことから外国使節暴行罪、講演の妨害により業務妨害罪の適用も可能だ。

 同容疑者は2010年に講演中だった重家俊範・駐韓日本大使にセメント片2個を投げつけ、こうした罪状が追加され、懲役2年、執行猶予3年を言い渡されている。

 捜査当局は徹底した捜査を行う構えで、別の容疑が見つかる可能性もある。対テロ・共産主義捜査を担当するソウル中央地検公安1部が捜査の指揮を執るだけに、北朝鮮とのかかわりも捜査対象になる見通しだ。金容疑者は2006年から2007年にかけ8回訪朝した後、反日から反米中心に活動を転換した点も注目されている。

mgk1202@yna.co.kr

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