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加湿器殺菌剤による被害でメーカー謝罪 死者多数=韓国

記事一覧 2016.05.02 18:45

【ソウル聯合ニュース】韓国で販売された加湿器殺菌剤により多数の死傷者が出た問題で、最も多い死傷者を出した英日用品大手レキット・ベンキーザーの韓国法人「オキシー・レキット・ベンキーザー」(現RBコリア)のサフダル代表が2日、ソウル市内のホテルで記者会見を開いて謝罪し、包括的な補償を行う方針を発表した。問題となった同社製品が発売されてから15年、乳幼児や妊婦らに多数の死傷者が出たことが明らかになった2011年から5年の歳月が過ぎた。

 同社は2001年から加湿器の水に混ぜて使用する殺菌剤に毒性化学物質「PHMG」が含まれた製品を販売した。消費者が呼吸困難などを訴える事例が相次いだが、殺菌剤と肺の病気の因果関係が不明として、韓国政府が因果関係を確認し問題となった製品の回収措置を取った2011年半ばまで販売を続けた。約10年間販売された製品の数は453万個に達する。

 韓国政府が実施した調査で加湿器殺菌剤により肺の損傷などを起こしたと確認された221人中、178人が同社の製品を使用した。90人の死者のうち、同社製品の使用者は70人に上っている。

 韓国の検察は同社の元社長から事情聴取を行っている。近く担当者からも聴取を行い、殺菌剤の有害性を認識しながら販売を続けたかどうかなどを調べる方針だ。

 サフダル代表は会見で、「加湿器殺菌剤により肺を患った被害者と家族に深く謝罪する」とした上で、「速やかに適切な対策を打ち出せなかった責任を痛感する」と頭を下げた。今回の謝罪が本社の公式な立場かどうかを訪ねる質問には「私は韓国法人だけでなく、本社も代表している」として、「本社の最高経営責任者(CEO)も自分の代わりに謝罪するよう要請し、きょう発表する全ての方策を支援する」と答えた。

 また、韓国政府が実施した1回目と2回目の被害調査(2013~15年)で「1等級」(殺菌剤による被害がほぼ確実)と「2等級」(殺菌剤による被害の可能性が高い)の判定を受けた被害者のうち、同社製品を使った被害者に補償を行う方針を明らかにした。補償額などの詳細は7月までに独立した組織を設置し、決めるとした。

 韓国政府と国会によると、2回の被害調査の対象(530人)のうち、同社製品のみを使った被害者は220人、同社製品と他社製品を使用した被害者は184人で、合わせると調査対象の80.3%(404人)に達する。1・2等級の判定を受けた被害者は221人で、同社製品の使用者は178人となっている。

 同社は2011年から5年間、謝罪や補償などを行わず、メディアの取材にも対応しなかった。このことに関して、サフダル代表は「十分かつ完全な補償案を講じるために遅くなった」と釈明した。

 記者会見場に駆けつけた被害者と家族たちは同社の謝罪について、検察の捜査が始まり、不買運動が起きてから取った措置として強く非難した。

 一方、問題となった加湿器殺菌剤を販売していたスーパー大手「ロッテマート」と「ホームプラス」は被害者と家族に謝罪し、補償を行う方針を明らかにしている。

kimchiboxs@yna.co.kr

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