加湿器殺菌剤で多数死亡 英メーカー製品の不買運動拡大＝韓国
加湿器殺菌剤で多数死亡 英メーカー製品の不買運動拡大＝韓国
韓国で販売された加湿器殺菌剤により多数の死傷者が出た問題で、最も多い死傷者を出した多国籍企業の韓国法人「オキシー・レキット・ベンキーザー」がソウル市内のホテルで記者会見を開き、謝罪した。韓国政府の調査によると、加湿器殺菌剤による死亡者９０人中、２００１年から販売された同社製品を使っていたのは７０人となっている。同社代表に抗議する被害者の家族たち＝２日、ソウル（聯合ニュース）
(END)
【ソウル聯合ニュース】韓国で販売された加湿器殺菌剤により多数の死傷者が出た問題で、最も多くの死傷者を出した英日用品大手レキット・ベンキーザーの韓国法人「オキシー・レキット・ベンキーザー」（現ＲＢコリア）が販売する製品の不買運動が広がっている。大型スーパーやインターネットショッピングなどでは同社製品の販売を中止している。
韓国で販売された加湿器殺菌剤により多数の死傷者が出た問題で、最も多い死傷者を出した多国籍企業の韓国法人「オキシー・レキット・ベンキーザー」がソウル市内のホテルで記者会見を開き、謝罪した。韓国政府の調査によると、加湿器殺菌剤による死亡者９０人中、２００１年から販売された同社製品を使っていたのは７０人となっている。謝罪する同社の代表＝２日、ソウル（聯合ニュース）
(END)
同社は韓国で漂白剤や除湿剤、洗顔剤、一般医薬品などを数多くの製品を販売している。
同社は問題となっている毒性化学物質「ＰＨＭＧ」が含まれた加湿器殺菌剤を２００１年から２０１１年まで有害可能性に関する社内外の警告を無視し、製造・販売を続けたとされる。この間、同社製品はシェア１位を維持した。
≪因果関係確定の場合は製品回収へ≫ 保健福祉部の疾病管理本部は４日、肺の損傷を引き起こす原因とみられている加湿器殺菌剤の使用・販売の中断を強く勧告した。ネズミを使った殺菌剤吸引実験の結果、原因不明の肺損傷で死亡した患者に発生していた肺の繊維化と同様の症状が確認されたためだ。最終分析結果で因果関係が確定すれば、製品の回収命令を出す計画だ。 ９月末に始まった実験では、ネズミ８０匹を２０匹ずつ、３種類の殺菌剤をそれぞれ吸入する３集団と吸入しない集団の４つに分け、３集団には１日６時間ずつ週５日間吸入させ、実験１カ月と３カ月の時点で解剖して、肺組織に生じた変化を観察した。 その結果、吸入から１カ月後に行った解剖で、検査対象３製品のうち２製品を吸入したネズミの肺に繊維化がみられた。 疾病管理本部は、８日に行われる最終解剖の結果を確認し、１０日には専門家の検討会議で因果関係を確認すると明らかにした。 ただ、冬に向けて加湿器の本格的な使用が始まるため、国民はもちろん、販売業者や取り扱い企業に対し、加湿器殺菌剤の使用・販売を全面中断するよう強く勧告すると注意を促した。 （２０１１年１１月７日、聯合ニュース） (END)
同社は最初の死者が出た２０１１年から５年後となる今月２日、ソウル市内のホテルで記者会見を開いて謝罪し、補償を行う方針を発表したが、検察の捜査が本格化したことを受けたものとの指摘を受けている。
韓国当局が実施した１回目と２回目の被害調査（２０１３～１５年）には計５３０人が申請し、２２１人が加湿器殺菌剤による被害者として認定された。うち、死亡者は９５人に達する。
３回目の被害調査には７５２人が申請を行った。当局は関連資料を提出した申請者については今年末まで調査結果をまとめ、来年末までには調査を終了する方針だ。４回目の調査も実施される予定で、加湿器殺菌剤と肺の損傷の因果関係が認定された被害者はさらに増える見通しだ。
kimchiboxs@yna.co.kr
