大地震は発生するのか 政府と専門家で見解に相違=韓国
大地震は発生するのか 政府と専門家で見解に相違=韓国
【大田聯合ニュース】昨年9月12日に韓国南東部の慶州で1978年の観測開始以来、最大規模となるマグニチュード(M)5.8の地震が発生してから、朝鮮半島での大地震発生を懸念する声が高まっている。
政府はM6.5以上の地震が起きる可能性は低いとしているが、一部の地質学者はM7.4程度の大地震が発生する可能性があると警告している。
韓国の原発はM6.5から7.0まで耐えられるように設計されているため、より大きな地震に備える必要があるとの指摘も出ている。
韓国地質自然研究院のソン・チャングク地震災害研究室長は8日、2000年間にわたり蓄積された資料を利用して分析すると、朝鮮半島で発生する可能性のある地震の規模は最大でM6.5程度と思われると話した。気象庁も朝鮮半島でM6.5以上の大地震が起きる可能性はほとんどないとみている。
一方、延世大地球システム科学科のホン・テギョン教授は「朝鮮半島で最大M7.4規模の地震も起きる可能性がある」と主張している。
ホン教授の研究チームは、観測を開始した1978年からの資料を分析した結果、地震が以前に発生した場所で再発生する傾向があることを確認した。また朝鮮王朝時代の地震に関する資料には被害の記録だけが残っており、地震が発生した場所や規模は分からないものの、震源地などを計算して被害の程度と合わせてみると、朝鮮半島でもM7.4程度の地震が発生する可能性があると説明した。
釜山大地質環境科学科のソン・ムン教授も「朝鮮半島で発生する可能性がある最大の地震はM7.0までと見るのが妥当というのが地質学者のおおよその意見」と伝えた。
また政府が最大の地震をM6.5と想定することについては批判的な立場を明らかにした。ソン教授は「原発の耐震設計基準に合わせたものではないかと疑ってしまう」とした上で、「その一方で昨年12月に出した地震防災総合対策で原発の耐震基準をM7.0の水準に補強すると発表したのをみると、政府が学界の意見に同意しているのではないか」と指摘した。
気象庁によると、6日午前5時30分ごろ、慶州の南南西約11キロの地域でM3.3の地震が発生した。同地域では昨年9月に地震が発生して以降、余震が続いており、今回の地震は561回目の余震として記録された。
yugiri@yna.co.kr