「元祖冬祭り」の麟蹄ワカサギ祭り 3年ぶり開催へ=韓国
【麟蹄聯合ニュース】韓国北部・江原道の麟蹄で今月21日、3年ぶりの開催となる「麟蹄ワカサギ祭り」が開幕する。
2015年には未曾有の干ばつで水が干上がり、昨年は異常高温で氷が張らず2年連続中止となった麟蹄ワカサギ祭りが、今年満を持して3年ぶりに開催される。
祭りは1998年、雪岳山からの北風が吹きつける昭陽湖上流の巨大な氷の上で始まった。毎年冬になると昭陽湖の上流には厚さ30センチ以上の氷が張る。
麟蹄ワカサギ祭りは冬祭りの元祖として、氷上での釣りをテーマにした全国の冬祭りに影響を与えてきた。
氷の下には「湖の妖精」と呼ばれるワカサギが生息する。ワカサギは10度以下の冷たい水に住む冷水性の魚で、12月から2月までの真冬に最も活発に活動する。
冬になるとワカサギを釣ろうとする人々が湖に集まり、釣り人を相手にえさや釣り道具を売り始めたことが祭りが始まるきっかけとなった。
それ以降、ワカサギ祭りは冬祭りの代名詞として飛躍的に発展し、2003年には韓国政府により全国3大優秀祭りに選定された。
また、文化体育観光部が指定する文化観光祭りにも2004年から2010年まで7年連続で選ばれている。
現在では世界4大冬祭りの一つに数えられる江原道華川郡の「氷の国華川ヤマメ祭り」も、麟蹄ワカサギ祭りをお手本に誕生した祭りだった。続いて平昌、加平などでも同様の冬祭りが誕生した。
麟蹄ワカサギ祭りが「冬祭りの元祖」と呼ばれるもう一つの理由は、氷の大変な厚さのためだ。広く張った氷がそのまま祭り会場となり、他の祭りに比べてスケールが大きい。
しかし、最近では地球温暖化による異常高温現象でワカサギ祭りの最大の特徴である氷が張りにくくなっている。
干ばつになれば水不足で祭りを開催できず、異常高温になれば氷が張らず祭りの開催が危ぶまれる状況だ。
今年の祭りも、冬らしくない暖かい天気により開幕が延期された。
麟蹄郡は祭りの規模を縮小するとともに、体験イベントを充実させることで元祖冬祭りの名声を守っていく方針だ。
郡の関係者は「数々の逆境を乗り越えて3年ぶりに再起するワカサギ祭りに、家族みんなで訪れて冬のロマンを楽しんでほしい」と話す。
麟蹄ワカサギ祭りは今月21日から30日までの10日間、麟蹄郡南面富坪里のワカサギ湖一帯で開催される。
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