釜山少女像は移転すべき 来韓中の民団団長が改めて訴え
【ソウル聯合ニュース】来韓中の呉公太(オ・ゴンテ)在日本大韓民国民団(民団)中央本部団長は6日、韓国の市民団体が南東部・釜山の日本総領事館前に設置した旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する少女像を別の場所に移転すべきとの考えを改めて示した。
呉氏は尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官との面会に先立ち、記者団から少女像の移転を望むかを問われ、「そうしてもらいたい」と述べた。韓日関係が最近悪化したのは少女像のためと考えるかとの質問には「そう思う」と答えた。
少女像の移転問題について外交部が動くべきかについては、「そのような話は(面会で)しない」とした上で、「われわれは自分たちの考えをそのまま要請するつもり」と説明した。呉氏は、2015年末の慰安婦問題をめぐる韓日合意を踏まえ、この像の撤去を主張してきた。
また2012年に当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領が独島を訪問した後、在日が多くの苦労をしたと訴えた。その上で、特定の人種や民族を対象に差別をあおるヘイトスピーチをなくすための対策法が成立するよう民団が努力し、韓日関係は改善していたが、その渦中でこのような問題が起きて心配していると述べた。
さらに呉氏は韓日関係の悪化により、日本での事業が難しくなった在日コリアンのなかには自殺する人が出ていると紹介するなど、深刻な状況であることを説明した。
民団は先月17日、少女像の撤去を求める建議書を在日韓国大使館に提出した。建議書では「釜山の日本総領事館前に設置された少女像を撤去すべきだというのが在日同胞の共通した考え。韓国と日本、国家間の約束が簡単に破られてはならない」と主張した。
呉氏ら民団代表団は尹長官との面会の席で、少女像移転を韓国政府に求める要望書を渡した。
尹長官は「重く受け止める」とした上で、「今後もいろいろ、韓日関係に関してうまく解決する方向に進めるようわれわれも努力し、民団も懸け橋の役割をしてくれるようお願いしたい」と話した。
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