尹東柱生誕100年 東京で「詩人を懐かしむ夜」開催
【東京聯合ニュース】今年生誕100年を迎えた詩人・尹東柱(ユン・ドンジュ、1917~45年)に関する行事「尹東柱詩人を懐かしむ夜」が16日午後、東京都千代田区の韓国YMCAで開催された。
ソウル詩人協会が主催した行事には韓国の詩人約40人のほか、韓国で国民的な人気を誇る尹東柱の詩を愛する日本人らが参加した。
韓国の詩人、柳子孝(ユ・ジャヒョ)氏はあいさつで、「今年韓国の文壇では尹東柱をたたえる様々な行事が開かれている」とした上で、「きらびやかな彼の詩を媒介とし、韓日文壇の交流の縁が続くことを願う」と話した。
元朝日新聞記者で韓国カトリック大招聘(しょうへい)教授の植村隆氏は講演で、尹東柱が日本で治安維持法違反の疑いで逮捕され獄死したことに言及。日本の植民地支配などにより尹東柱が受けた被害を日本人として決して忘れてはいけないと強調した。
また尹東柱の詩集「空と風と星と詩」が1984年に日本で翻訳出版されたことや、尹東柱が獄死した刑務所のある福岡では94年から尹東柱の詩を読む市民の集まりが続いていることなどを紹介した。
行事では「尹東柱の詩の文学的・時代的再評価」や「韓国詩人のロールモデル(模範)としての尹東柱」などの講演に続き、尹東柱の詩の朗読会も行われた。
行事に参加した40代の日本人は、20代のころからこのような素敵な詩人がいるのかと思い、尹東柱に関心を持っており、日本語に翻訳されたものを今も読んでいるとした上で、韓日関係にも尹東柱の文学の力が影響を与えることを願うと話した。
尹東柱は1942年に日本に渡り、立教大や同志社大で学んだ。ハングルで詩をつくったとして治安維持法違反の疑いで逮捕され、44年に懲役2年の刑が確定。45年2月16日に福岡刑務所で獄死した。
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