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ロッテが創立50年 韓国5位の財閥に成長

記事一覧 2017.04.03 20:45

【ソウル聯合ニュース】昨年の売上高が93兆ウォン(約9兆2958億円)を記録した韓国5位の財閥、ロッテグループが3日、創立50周年を迎えた。

1979年にあったロッテホテルのリニューアル行事に出席した辛格浩氏(左から2人目、ロッテグループ提供)=(聯合ニュース)

1979年にあったロッテホテルのリニューアル行事に出席した辛格浩氏(左から2人目、ロッテグループ提供)=(聯合ニュース)

 グループ創業者の辛格浩(シン・ギョクホ、日本名:重光武雄)氏は第2次世界大戦の終戦直後に日本で5万円を借りて事業を起こし、1967年4月3日に韓国でロッテ製菓を設立した。

 ◇借りた5万円で起業 日本でせっけんやガムを販売

 ロッテ50年の歴史のほとんどは辛格浩氏の「創業・経営神話」と重なる。辛格浩氏は1922年10月4日、慶尚南道・蔚山(現蔚山市)の農家に生まれた。家族や自分自身のために大きなことを成し遂げたいと考え、41年に渡日。東京で昼は牛乳や新聞を配達し、夜に進学のための勉強をする苦しい生活を始めた。 

 辛格浩氏の能力や誠実さを感じ取った日本人投資家から5万円を借り、カッティングオイルの生産を始めたが、2回にわたり工場が米軍の空襲を受けるという挫折を味わった。46年3月に早稲田高等工学校を卒業した辛格浩氏は東京都内に「ひかり特殊化学研究所」を設立し、せっけん、ポマード、クリームなどの製品を作った。敗戦後で深刻な生活必需品不足だった日本でせっけんは作ればすぐに売れる状態になり、借りた5万円を1年未満で返済できるほどの収入を得た。

 47年4月には現在もロッテの象徴でありベースであるガムに注目した。米国製品をまねた粗悪品が多い中、最高品質のガムを作り、好評を得た。この成功をもとに48年6月に資本金100万円、従業員10人の株式会社ロッテを設立した。

 社名の「ロッテ」は学生時代に読んだゲーテの小説「若きウェルテルの悩み」に登場する女性の名前から取った。この女性のようにすべての製品が「愛するほかはない」存在になってほしいと考えた。

 辛格浩氏は「ロッテという新鮮なイメージを社名や商品名として選んだ私の決定は、私の一生で最大の収穫であり、傑作のアイディアだった」と振り返っている。

 ◇流通・ホテル・化学など積極的な事業展開

 日本での事業がある程度安定すると、韓国に目を向けた。65年12月18日に韓日基本条約が発効し、間もなくして在日韓国人の法的な地位を定めた韓日法的地位協定が発効したことで韓国に対する投資の道が開かれた。

 辛格浩氏は日本と同様にまず製菓業で韓国への投資を始めた。67年4月に資本金3000万ウォンでロッテ製菓株式会社を設立し、高品質ガムを発売して韓国でも「ガム王国」として成長した。

 ヒット商品を連発し、72年以降は多様なビスケット製品も発売した。74年には七星韓美、77年には三岡産業を買収し、それぞれロッテ七星飲料、ロッテ三岡としてグループ化し、韓国最大の食料品企業となった。

 また食品のほか、観光と流通が韓国に必要な基盤事業と考え、積極的にこれら分野への投資を行った。 

 辛格浩氏は「天然資源が貧弱なわが国は必ず観光立国を成し遂げなければならないというのが私の信念」と強調した。その信念が初めて実を結んだのが73年にオープンしたソウル・小公洞のロッテホテルだった。地下3階、地上38階、客室約1000室の同ホテルは当時、韓国最高層で、規模は東洋で最も大きかった。ホテルの建設には1億5000万ドル(現在のレートで約167億円)が投じられた。

 流通分野での投資は先駆的だった。79年にオープンした小公洞のロッテ百貨店の規模(地下1階~地上7階)はそれまでのデパートの2~3倍で、先進国のデパートと張り合うことができる唯一のデパートとなった。

 78年には現在のロッテ建設の前身となる平和建業を買収、79年にはロッテケミカルの前身となる湖南石油化学を買収するなどして、建設や石油化学の分野にも進出した。

 食品、観光、流通、建設、化学などの分野に展開してきたロッテグループは80年代に大きく成長し、89年には当時、世界最大の室内テーマパークとしてギネス世界記録に認定されたロッテワールドをオープンさせた。

 90年代に入ってからもコンビニや情報技術、スーパー、映画館、インターネット通販、クレジットカードなどの分野に事業を展開していった。

 次男の辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)氏は2004年にグループ政策本部長(副会長)に就任し、新たなロッテのための準備を進めた。

 積極的なM&A(企業の合併・買収)で、ウリィホームショッピング(2007年)、GSリテールのデパート・スーパー部門(2010年)、ハイマート(2012年)、現代ロジスティクス(2014年)、KTレンタル(2015年)、ザ・ニューヨークパレスホテル(2015年)などを相次いでグループに編入させた。

 その結果、現在(2016年基準)ロッテグループは売上高92兆ウォン(系列94社・海外売り上げ11兆6000億ウォン)、国内外の従業員数12万5000人に達する韓国5位の財界に成長した。67年のロッテ製菓設立初年度の売り上げ(8億ウォン)と比べると、50年で11万5000倍に拡大したことになる。

 今年の創立記念日には格浩氏と東彬氏が2代30年にわたり建設を推進してきた国内最高層のロッテワールドタワー(123階建て、高さ555メートル)がグランドオープンし、50周年に意味をもたせる。

ロッテワールドタワー=(聯合ニュース)

ロッテワールドタワー=(聯合ニュース)

yugiri@yna.co.kr

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