韓国検察 今週にも朴前大統領を起訴か=捜査大詰め
【ソウル聯合ニュース】昨年10月から韓国の政局を揺るがしている前大統領の朴槿恵(パク・クネ)容疑者に絡む疑惑と親友の崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件の捜査が大詰めを迎えている。
今週中に朴容疑者、朴容疑者の側近だった禹柄宇(ウ・ビョンウ)元青瓦台(大統領府)民政首席秘書官、大企業に対する捜査が終了するか、捜査処理の方向が決まるとみられ、成り行きが注目される。
検察特別捜査本部は今週後半ごろに朴容疑者を起訴する方針を立て、取り調べに力を入れている。
朴容疑者の取り調べは4、6、8日の3回にわたり収監先のソウル郊外の拘置所で行われた。朴容疑者は収賄、職権乱用、強要など13の容疑を否認しているが、容疑を裏付ける物証や関係者の供述が確保されたと検察は判断している。
朴容疑者の勾留期限は19日で、大統領選(5月9日投開票)の選挙運動が始まる17日より前に検察が起訴するとの見方が多い。
検察は取り調べをさらに3~4回行い、朴容疑者の容疑と犯罪事実を確定するとみられる。最も注目を集めているのは、サムスングループの事実上のトップ、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長(贈賄罪などで起訴済み)の経営権継承を支援する見返りとして、計433億ウォン(約43億円)の賄賂を受け取ったか、受け取る約束をした容疑が起訴状にどう記載されるかだ。
特に、崔被告が実質支配した文化支援財団「ミル財団」とスポーツ支援財団「Kスポーツ財団」にサムスンが拠出した204億ウォンをどのように判断するかが注目される。検察が先月地裁に請求した朴容疑者の逮捕状には、サムスンの拠出が朴容疑者の強要によるものだったが見返りを求めたものでもあったと記載され、強要、職権乱用、収賄などの容疑を適用できる可能性が開かれている。起訴状にも同じように記載されるとの見方がある。
また、SKグループとロッテグループのKスポーツ財団への追加支援疑惑の捜査も今週中に終了すると予想される。
検察は先月中旬にSKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長を、今月7日に韓国ロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)会長をそれぞれ参考人として呼び、長時間聴取した。両氏を強要の被害者とみなすのか、または李在鎔被告と同様、贈賄の容疑者とみなすのか最終判断のみが残されている。
追加支援が賄賂だったとの結論が下されれば、朴容疑者の犯罪事実が変更されるだけでなく収賄額も増える。
国政介入事件を黙認、ほう助した疑惑が持たれている禹氏にとっても、今週が運命の分かれ道となりそうだ。禹氏は6日から7日にかけ、検察で約17時間の事情聴取を受けた。
検察は禹氏の供述内容をこれまでの捜査で確保した証拠資料や関係者の供述と照らし合わせ、分析する作業を行っている。
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