大統領選有権者の変化顕著 保守層減少・支持候補流動的に=韓国
【ソウル聯合ニュース】5月9日に投開票される韓国大統領選で、進歩(革新)系最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補と中道系「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)候補の一騎打ちムードが高まる中、前回大統領選(2012年末)に比べ、保守系の有権者が減って固定支持層も少なくなり、選挙結果に与える影響が注目される。
◇高齢化でも減った保守層
世論調査会社の韓国ギャラップが14日に発表した意識調査によると、自らを「保守」と考える回答者は26%、「中道」は29%、「進歩」は32%だった。
12年12月19日に同社が公表した調査では「保守」が30.2%で、「進歩」(28.6%)を上回っていた。「中道」は30.7%だった。
韓国では少子高齢化の影響で高齢者の割合が高まっている。一般的には年齢が高くなればなるほど、保守色が強くなるとされるが、高齢者の増加にもかかわらず革新系の有権者が増えたことになる。
行政自治部の人口統計によると、12年12月と今年3月の60代以上の人口比率は20.7%から24.2%に、50~59歳は19.2%から19.9%に増えた。一方、19~29歳は18%から17.4%に、30~39歳は20.1%から17.6%に、40~49歳は21.7%から20.6%にそれぞれ減った。
有権者の意識変化は朴槿恵(パク・クネ)前大統領の親友、崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件で保守の中心だった朴氏が大統領を罷免されたことが影響したとみられる。
韓国ギャラップが実施した世論調査で、保守と革新層の比率は国政介入事件が本格化した昨年11月に逆転した。
◇揺れる有権者 30%超が支持候補の変更可能性
前回の大統領選と比べ、有権者が支持候補を変更する可能性が高くなっていることも今回の大統領選の特徴だ。
韓国ギャラップが14日に公表した調査結果によると、文氏支持者の34%、安氏支持者の36%が状況次第では支持候補を変えることができると回答した。
12年11月26~30日に実施した調査では、当時接戦を繰り広げていた朴槿恵候補と文在寅候補の支持者のうち、それぞれ17%と22%が支持候補を変えられると答えていた。
世論調査専門家は「前回の大統領選の場合、年初から1年間ほど大統領選レースが行われたが、今回は(朴前大統領の)弾劾が決まった3月10日から大統領選が公式なものになった」として、「時間が経てば経つほど、支持層の結集が進むと思う」との見方を示した。
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