北朝鮮の意向確認疑惑 文書公開の元外相が大学に辞表=韓国
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2017.04.24 16:19
【ソウル聯合ニュース】韓国大統領選(5月9日投開票)の支持率調査で首位を走る進歩(革新)系最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補が、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で大統領秘書室長を務めた2007年、国連の北朝鮮人権決議案の採決を韓国が棄権した際、北朝鮮に対し事前に意向を聞いていたことを示すメモを公開した宋旻淳(ソン・ミンスン)元外交通商部長官が24日、総長を務めている北韓大学院大に辞表を提出した。
同疑惑を巡っては、他候補がそろって「北朝鮮寄り」などとして文氏への攻勢を強めており、大統領選の最大の争点の一つに浮上している。
宋氏は記者団に対し、「政治論争の中心に立たされている」として、「望んでいたことではなく、総長職を続けると学校にも良くない」と述べた。
大統領選で南北関係関連の論争の中心人物となり、北朝鮮問題を専門的に扱う大学に悪影響が及ぶことを懸念し、辞意を表明したとみられる。
宋氏は昨年10月に発刊した回顧録で、北朝鮮人権決議案の採決で棄権することを決める前、文氏の決定に従って北朝鮮側に意向を聞いたと主張。今月21日に当時の状況を記したメモを公開したのに続き、24日には採決で賛成するよう盧大統領(当時)に送った手紙を公表した。疑惑を否定していた文氏側は24日、名誉毀損(きそん)や候補者誹謗(ひぼう)などの容疑で宋氏を検察に告発した。
宋氏は盧政権末期の06年から08年まで外交通商部長官を務め、15年から北韓大学院大の総長を務めてきた。
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