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北朝鮮の相次ぐ挑発 国際社会はなすすべなし

記事一覧 2017.05.29 12:52

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮は米国がレッドライン(越えてはならない一線)と見なす核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験には踏み切っていないものの、中距離、短距離の弾道ミサイル発射を繰り返している。国際社会はこれを挑発と見なすが、有効な手立てを見いだせずにいる。

国際社会の警告にもかかわらず、北朝鮮はミサイル発射実験を繰り返している(イメージ)=(聯合ニュース)

国際社会の警告にもかかわらず、北朝鮮はミサイル発射実験を繰り返している(イメージ)=(聯合ニュース)

 北朝鮮は29日早朝、南東部の江原道・元山付近からスカッド系と推定される短距離弾道ミサイルを発射した。ミサイルの発射実験は今年9回目で、韓国で今月、文在寅(ムン・ジェイン)政権が発足してからは3回目となる。

 トランプ米大統領を含む主要7カ国(G7)はイタリアで首脳会議(サミット)を開き、27日(現地時間)の共同声明を通じ北朝鮮への制裁強化の用意があると警告したが、北朝鮮は警告をあざ笑うかのようにミサイル発射で応じた。

 国連安全保障理事会も北朝鮮の21日の「北極星2」発射実験を受け、北朝鮮への制裁強化を盛り込んだ新たな決議採択について話し合った。しかし、米国・英国・フランスと中国・ロシア間の溝は埋まらず、結果を出せなかった。

 対話再開の最低条件として挑発の中断を求める韓国や米国などに対し、北朝鮮は挑発をやめる意向はないことを改めて示しているといえる。北朝鮮が挑発中断の要求を受け入れるよう制裁を強化するか、または挑発中断と関係なく、ひとまず状況悪化を防ぐために北朝鮮との対話を模索するか、国際社会が決断を迫られる時期が近づいているとの見方もある。

 また、米国が北朝鮮核問題の解決に向けた推進力を喪失しかねないと懸念する声も上がっている。トランプ氏は就任後、北朝鮮の核問題を最優先の安全保障課題とし、先月の米中首脳会談では中国に北朝鮮への影響力行使を強く働きかけた。ところが現在、米国ではトランプ氏の娘婿らが絡むロシア疑惑が深まっている。対外問題に取り組む余力がなければ、厳しい交渉が求められる完全な非核化の代わりに、核開発の凍結で満足する可能性があるとされる。

 北朝鮮は韓国と日本を攻撃できるミサイル技術をすでに保有しているが、米本土を核兵器で叩くICBM開発にはさらに数年を要すると予想される。核兵器開発とミサイル発射を一時中断させるだけでも米国の安全保障の側面では意味のある成果として受け止められる状況となっている。

 韓国の専門家らは、米国が北朝鮮非核化の推進力を維持する上で韓国政府の役割が重要だと口をそろえる。まずは来月の韓米首脳会談で北朝鮮の完全な非核化という目標を両国の大統領が確認し、核弾頭を搭載した北朝鮮ミサイルの脅威にさらされる韓国と日本がが歩調を合わせ、米国が核開発の凍結で満足しないよう働きかけるべきだと指摘している。

正恩氏 新型ミサイル発射に立ち会い
正恩氏 新型ミサイル発射に立ち会い

北朝鮮・朝鮮労働党機関紙の労働新聞は15日、新型の中距離弾道ミサイル「火星12」の発射実験に成功したと報じた。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が発射に立ち会ったことも写真入りで伝えた。北朝鮮は14日早朝、北西部の平安北道亀城付近から東北東に向けて弾道ミサイル1発を発射した=15日、ソウル(労働新聞=聯合ニュース)
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ミサイル開発者に平壌市民が歓呼
ミサイル開発者に平壌市民が歓呼

北朝鮮が14日発射した新型の中長距離弾道ミサイル「火星12」の開発者らを招いた祝賀行事が平壌で行われた。朝鮮労働党機関紙、労働新聞が19日報じた。「首都のあちこちで国防科学戦士を迎える祝賀ムードが高まった」と伝えた=19日、ソウル(労働新聞=聯合ニュース)
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弾道ミサイル発射に大喜び
弾道ミサイル発射に大喜び

北朝鮮・朝鮮労働党機関紙の労働新聞は22日、中長距離弾道ミサイル「北極星2」の発射実験に再度成功したと報じた。北朝鮮は21日午後4時59分ごろ、中部の北倉付近から弾道ミサイル1発を東に向け発射した。立ち会った金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は実験の成功に満足感を示し、実戦配備を承認したという。北極星2は、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を地上配備型に改良したミサイルで、迅速に発射できる固体燃料が使われている。北朝鮮は2月12日に北極星2の発射に初めて成功したとしている=22日、ソウル(聯合ニュース)
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正恩氏 地対空迎撃兵器試射を視察
正恩氏 地対空迎撃兵器試射を視察

北朝鮮の朝鮮中央通信は28日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が「新型の反航空(地対空)迎撃誘導兵器体系」の試射を視察したと報じた。視察には黄炳瑞(ファン・ビョンソ)軍総政治局長、李永吉(リ・ヨンギル)総参謀部第1副総参謀長兼作戦総局長、呉琴鉄(オ・グムチョル)軍副総参謀長らが同行した=28日、ソウル(労働新聞=聯合ニュース)
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mgk1202@yna.co.kr

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