4月の経常黒字40億ドルに縮小 配当金支払い増=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)が5日発表した国際収支(速報値)によると、4月の経常収支は40億ドル(約4419億円)の黒字だった。2012年3月から62カ月連続の黒字で、最長記録を更新中だが、黒字幅は前月(57億5000万ドル)に比べ17億5000万ドル減少した。海外への配当金支払いと旅行収支赤字が膨らんだため。それでも前年同月の経常黒字(37億6000万ドル)は上回った。
4月の商品収支(貿易収支に相当)の黒字は119億3000万ドルで、前月(96億2000万ドル)から23億1000万ドル増加した。半導体の好況に支えられ、昨年6月以来、10カ月ぶりの高水準となった。
輸出が前年同月比19.2%増の482億ドル、輸入が18.6%増の362億7000万ドルだった。品目別の輸出額(通関ベース)をみると、船舶が106.2%急増、半導体も59.1%増加した。精密機器(31.3%増)や鉄鋼製品(30.1%増)などの増加率も大きかった。
4月のサービス収支の赤字は23億8000万ドルで、前月(32億7000万ドル)に比べると縮小したが、昨年4月(15億3000万ドル)より多い。韓国銀行は「旅行収支の悪化などで、昨年同月に比べ赤字が拡大した」と説明した。
旅行収支の赤字は12億4000万ドルで、前年同月の2.3倍に上った。在韓米軍への米最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」配備に反発する中国からの観光客の減少が響いた。建設収支は5億3000万ドルの黒字、輸送収支は1億3000万ドルの赤字だった。知的財産権使用料は6000万ドルの黒字に転じた。
給与・賃金と、投資に伴う利子や配当を差し引きした所得収支は50億3000万ドルの赤字で、過去最悪となった。韓国企業が海外の投資家に支払う配当金が大きかった。
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