北朝鮮との対話条件「今決めるべきでない」=文大統領
【ワシントン聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は1日(米東部時間)、北朝鮮との対話に向けた前提条件について「どのような条件が整えば正しい環境となるかについて今の段階で特定しない方が賢明だ」との認識を示した。ワシントン・ホワイトハウス前にある迎賓館「ブレアハウス」で開かれた韓国記者団との懇談会で述べた。
新たな挑発行為に出ないという北朝鮮側の確実な約束や北朝鮮に抑留されている米国人の釈放も前提条件となり得るが、現段階で決めないことが望ましいと説明した。
また、対話を始めるための正しい条件を決めることは難しいとしながらも、「私が提示したのは北が核凍結を確実に約束すれば、北の核放棄に向けた対話が可能だということだ。核凍結は対話の入り口であり、出口は完全な核放棄だ。入り口から出口までいくつもの段階を経て、互いに同時に履行していかなければならない関係だ」と強調した。
韓米首脳会談で北朝鮮への軍事オプションに関する議論が行われたかとの質問には「米政府がどのような判断を下すかは米国のことだ。重要なのはわれわれが何に合意したかだが、われわれは平和的解決に合意し、北に対する敵対政策を取らないということを共同声明に明記した」と答えた。
米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の配備地に対する環境影響評価をめぐる米国内の懸念については「トランプ大統領をはじめ米政府関係者、上下院議員、戦略国際問題研究所(CSIS)の関係者らは皆、手続き上の正当性が必要であることを当然のように話した」と伝え、米国側の理解が得られたことを重ねて強調した。
韓米日3カ国の協力については「北が核とミサイルの挑発を続けている状況では核問題に対応するため協力せざるを得ない。中国も理解するだろう」と述べた。北朝鮮核問題の解決に向けては日本との協力は避けられないとした上で、「究極的には中国、ロシアを含む北東アジア多者安保体制こそが実現すべき課題だ。そのためには北の核問題が解決され朝鮮半島の平和体制が構築されなければならない」と述べた。
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