南北軍事・赤十字会談提案 北の肯定的な呼応期待=韓国統一相
【ソウル聯合ニュース】韓国統一部の趙明均(チョ・ミョンギュン)長官は17日に記者会見を開き、韓国政府が同日に北朝鮮に対して軍事当局会談と朝鮮戦争などで生き別れになった南北離散家族の再会に向けた赤十字会談を提案したことについて、「南北が向き合えば相互の関心事について虚心坦懐(たんかい)に議論できる」として、「北側が肯定的に応じるよう期待する」と呼びかけた。
また、「北が朝鮮半島の平和と南北関係の発展を追求し、過去に南北が合意した7・4共同声明(1972年)や南北基本合意書(91年)、6・15共同宣言(2000年)、10・4首脳宣言(07年)を尊重する立場なら、われわれの真摯(しんし)な提案に呼応しなければならない」と強調した。
その上で、「二つの事案は朝鮮半島の緊張緩和と南北協力のための最も急がれる問題」との認識を示した。
韓国政府は南北軍事境界線付近での敵対行為中止に向けた軍事当局会談を21日、離散家族の再会など人道問題の解決に向けた赤十字会談を来月1日に開催するよう提案した。
趙長官は「離散家族の再会はいかなる政治的な考慮より優先すべきだ」とし、「南北にいる数多くの高齢の離散家族が生前に一度だけでも家族と会い、墓参りができるようにしなければならない」と強調。「南北の軍事当局が緊張状態を緩和させていくことも、朝鮮半島の平和定着のため重要な課題」と述べた。
北朝鮮が提案に応じない場合に関しては、「北が応じるかどうかの可能性よりは、事案自体が持つ緊急性を判断して取った措置」として、「(北の)反応に一喜一憂せず、提案が実現するよう粘り強く努力していく」と強調した。
北朝鮮の核問題に進展がない状況で会談を提案したことについては、「初期段階の南北関係の緊張緩和や平和定着のための措置」として、「本格的な南北当局間の対話は非核化問題などに対する北の態度の変化を見極めながら検討していく」との姿勢を示した。
また、「南北の緊張緩和や懸案問題を協議していくためには、板門店の南北連絡ルートや軍通信線が速やかに正常化しなければならないことを北側に促したい」と述べた。
北朝鮮は昨年2月、韓国政府が北朝鮮との経済協力事業である開城工業団地の全面的な稼働中断を決めたことを受け、南北を結ぶすべての通信ルートを絶っている。
趙長官は「われわれは北に対する敵対視政策を持っておらず、北の崩壊や吸収統一を追求しない」として、「核と戦争の脅威がない平和な朝鮮半島がわが政府が追求する一貫した目標」と重ねて表明した。
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