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通信大手とSMエンタがタッグ ICTと韓流の結合=韓国

記事一覧 2017.07.17 17:30

【ソウル聯合ニュース】韓国通信大手のSKテレコムが大手芸能事務所のSMエンタテインメントと手を握り、コンテンツ事業に本格的に参入する。

 EXO(エクソ)、東方神起、SUPER JUNIOR(スーパージュニア)など多数の人気アーティストを抱えるSMエンタとの協力により、人工知能(AI)など、ICT(情報通信技術)とコンテンツの結合による価値の創出というSKテレコムのビジョンは大きく進展することが期待される。

SKテレコムの朴正浩社長(右)とSMエンタの金英敏(キム・ヨンミン)総括社長(各社提供)=(聯合ニュース)

SKテレコムの朴正浩社長(右)とSMエンタの金英敏(キム・ヨンミン)総括社長(各社提供)=(聯合ニュース)

 SMエンタは今回、相互投資を通じて、広告ビジネスモデルを構築することでコンテンツ製作の余力を確保する基盤を固め、ICT分野での新たなシナジー(相乗効果)を試すことができるようになった。

 両社の今回の決定は事業インフラの共有により、既存事業の競争力を強化し新たな成長エンジンを確保するという利害関係が合致した結果だ。

 ◇株式持ち合いでシナジー摸索

 SKテレコムとSMエンタは17日、互いの系列会社の株式を持ち合うことによるコンテンツ事業協力案を発表した。

 SKテレコムは同社の系列会社でデジタル機器メーカーの「アイリバー」に250億ウォン(約25億円)、SMエンタのコンテンツ製作会社「SM C&C」に650億ウォンを有償増資して、SMエンタは系列会社とともにアイリバーに400億ウォン、SM C&Cに73億ウォンの有償増資を行う。

 SKテレコムとSMエンタが二つの系列会社を通じ、複合的な「姻戚関係」を結んだと見ることができ、それだけ両社のシナジーに対する期待が大きいと受け止められる。

 SKテレコムはSMエンタが保有するコンテンツの競争力に注目した。SMエンタは国内最大の芸能事務所で、SM C&Cを通じ人気スターのマネジメントや各種の映像コンテンツ製作まで行っている。SM C&Cの昨年の売り上げは954億ウォンを記録した。

 またSMエンタに所属するK―POPスターはグローバル競争力を有しており、2013年に音楽配信サイトの「メロン」を売却しコンテンツ不足に悩んでいたSKテレコムにとって強い援軍となる見通しだ。

 ◇AIと韓流コンテンツの結合

 SKテレコムの朴正浩(パク・ジョンホ)社長は今年初めの就任直後から意欲的に今回の買収合併を推進していたことが分かった。 

 朴社長は就任のあいさつで、「1人で成功する時代は終わった」とし、「多様な事業者との提携による生態系構築が重要だ」と述べた。

 スペイン・バルセロナで今年開催されたモバイル機器見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」の懇談会では、今後成長が見込まれる分野としてメディア、AI、あらゆるものがインターネットにつながる「IoT」を挙げ、「メディアプラットホーム事業が成功すれば韓国のコンテンツをもう少し有利な条件でグローバル化するのに役立つだろう」と強調した。

 SMエンタとの協力はSKテレコムの海外進出のための足場になると期待される。

 SKテレコムはまずアイリバーを前面に出し、K―POPファンを対象として新規事業を推進する計画だ。アイリバーがK-POPスターの声を使ったAIスピーカーを製作したり、EXOのロゴが入ったイヤホンを作ったりする案が検討されている。

 一時韓国で音楽再生プレイヤー市場を独占していたアイリバーは2014年にSKテレコムに買収された後、ハイエンドモデルを全面に押し出したが復活には至っていない。

 今回のSMエンタとの協力はK―POP関連商品の発売により、中国や東南アジアなどの海外市場におけるアイリバーの販売増加に寄与すると期待されている。またSKテレコムが持つAI技術などICTと韓流コンテンツの結合も続くものとみられる。

 SKテレコムはSMエンタとの協力により、コンテンツ事業と韓流特化事業が活性化すれば、韓流ファンを対象とした観光やショッピングなどの事業も可能と予想している。

 ◇異業種の結合で付加価値を創出

 SMエンタもICT分野でのシナジーを期待している。同社はコンテンツ拡大のためにICT企業との提携を模索し続けてきた。米ラスベガスで今年初めに開かれた家電見本市「CES」ではSKテレコムの系列会社である「SK C&C」のAIを使用した音声アシスタントを公開した。

 3月に芸能事務所大手のYGエンターテインメントが、検索サイト最大手NAVER(ネイバー)から1000億ウォンの投資を受けるなど、ライバル企業の動きも刺激になったものとみられる。 

 SMエンタはSM C&Cを通じてSKテレコムの子会社の広告事業を買収し、日本の広告最大手の電通を参考に広告ビジネスモデルを作る計画だ。 

 SKテレコム関係者は「今回の協力はそれぞれ違う会社の技術とインフラを共有して新しい価値を創り出すというSKグループの新経営方針、『Deep Change2.0』の代表的な事例」とし、「韓流とICTの結合を通じ5年内に10倍の付加価値を創出できるだろう」との期待を示した。

 SKテレコムとSMエンタの協力により、ICT企業とコンテンツ企業との連携は今後加速する見通しだ。

yugiri@yna.co.kr

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