平昌五輪へ向け全力 北朝鮮の参加にも意欲=IOC会長
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の6回目核実験と国連安全保障理事会の強力な北朝鮮制裁により朝鮮半島の緊張が高まる中、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が来年2月に行われる平昌冬季五輪の開催に全力を尽くすことを強調した。ロイター通信などの海外メディアが14日(日本時間)、報じた。
バッハ会長は13日にペルー・リマで開幕したIOC総会の前に、五輪の平昌開催以外のシナリオは平和な解決策を模索する外交努力を弱める恐れがあるとの懸念を示し、朝鮮半島の状況を注視すると述べた。
3日に行われた北朝鮮の6回目の核実験を受けて国連安保理は11日、石油精製品を合わせた北朝鮮への原油供給量を30%削減することを骨子とする北朝鮮制裁決議を全会一致で採択した。
欧州連合(EU)も、国連の制裁履行と共に独自制裁を設けて北朝鮮への圧力を強化すると発表するなど、世界が北朝鮮の動向を注視している。
IOC総会に出席するためリマを訪問中の李熙範(イ・ヒボム)平昌五輪組織委員長は、聯合ニュースの取材に対し「バッハ会長は、北の平昌五輪参加のためにIOCレベルで努力していると述べた」と伝えた。
また「バッハ会長が、今月ドイツで開かれる五輪出場をかけたフィギュアスケートの大会で北が五輪出場権を獲得できなくても、国際スケート連盟(ISU)と協議して北の五輪参加のための措置を取ると話した」とし、北朝鮮が自力で五輪出場権が得られなくても、IOCがワイルドカードを使用して北朝鮮選手を五輪に出場させる意向だと説明した。
一方、IOC委員らは平昌五輪まで5カ月となった状況で、30%を下回る低調な入場券の販売率と五輪後の競技場の活用策が不十分であることに懸念を示した。
平昌五輪組織委の準備状況を9回にわたり点検したIOCのリンドベリ調整委員長は「全ての基盤は整った」とし、「焦点は大会運営準備、広報、五輪遺産へと移った」と評した。
ただリンドベリ委員長は、特にそり競技が行われるスライディングセンターとアイスホッケー競技場など施設の五輪後の活用策がまだ提示されていないと指摘した。
ynhrm@yna.co.kr