韓国の李洙勲新駐日大使 「天皇訪韓の雰囲気づくりに努める」
【ソウル聯合ニュース】韓国の李洙勲(イ・スフン)新駐日大使は25日、赴任を前にソウルで行った記者懇談会で天皇の訪韓問題について質問を受け、「日本を象徴的に代表する方であり、韓国を訪問することは韓日関係の雪解けに大きく寄与するのでは」と応じ、訪韓が実現してほしいという思いを持っていると述べた。
李氏は天皇の訪韓が韓日関係を一段階引き上げるきっかけになると強調する一方で「さまざまな現実的な制約があるようだ」とも述べ、「私が(日本へ)行き、そうした良いことが起きるような政治的環境と雰囲気づくりに努めようと思う」とした。
1998年に当時の金大中(キム・デジュン)大統領と小渕恵三首相が「韓日共同宣言―21世紀に向けた新たなパートナーシップ」を結んでから来年で20周年を迎えることについては、同宣言が韓日の協力の重要な契機になったとした上で、「来年が第2の韓日パートナーシップ時代になれば良いという目標を持っている」と述べた。
李氏は同日午前、青瓦台(大統領府)で文在寅(ムン・ジェイン)大統領から信任状を受け取った。文大統領は李氏に対し「北の核問題を巡る連携と共に、歴史の整理問題、未来志向の関係発展を調和させ外交に発展させなければならない」と述べたという。
一方、文大統領の訪日に関連しては、外交上の手続きがあるものの文大統領が訪日の意思を持っていることを伝えた。
旧日本軍の慰安婦問題については、「敏感な問題であるため、(慰安婦合意の交渉過程や合意内容などの検証を行う)タスクフォース(特別チーム)の検証結果が出れば、立場がまとまるのではないかとの期待を持っている」とし、「わが国の国民が納得できないという、そのような事情を伝達する」と話した。
また「大統領は慰安婦(問題)を含む、過去の歴史問題に目を向けるものの、それによりもう一つの別のトラックである韓日の未来志向の発展という大きい目標の障害になってはならないという立場が確かなようだ」とし、「できるだけツートラックで行こうと思う」と述べた。
自身の日本語能力については、2015年に招聘(しょうへい)教授として慶応大に在籍していたが、日本語はできず、今後、外交上の公的な場では通訳を使うと話した。
冷え込み続けた韓日関係が改善しつつあることについて、「北の核問題が媒介、口実になったと言うか、韓日間で首脳会談は言うまでもなく、高官の交流、接触など、こういうものが円滑に起きた」と話した。
李氏は31日に着任する予定だ。
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