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訪中控える文大統領 中国との相互理解を強調=THAAD「封印」図る

記事一覧 2017.12.12 09:32

【ソウル聯合ニュース】国賓としての訪中(13~16日)を控える韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領がこのほど中国の国営中央テレビ(CCTV)のインタビューに応じ、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の韓国配備に関する質問に、「易地思之(相手の身になって考える)」との表現を使いながら、両国が互いの立場を理解し合い、「一気に解決することができない問題は時間をかけて解決していかなければならない」との考えを示した。

CCTVのインタビューに応じる文大統領(右)。その模様は11日夜、CCTVの番組で放送された(韓国大統領府提供)=(聯合ニュース)

CCTVのインタビューに応じる文大統領(右)。その模様は11日夜、CCTVの番組で放送された(韓国大統領府提供)=(聯合ニュース)

 文大統領は韓国がTHAAD配備に関する中国の懸念を十分に理解していることを説明すると同時に、韓国がTHAADを配備せざるを得なかった事情を中国も理解するよう求めたと見なすことができる。数億人が視聴する中国主要メディアのインタビューに応じ誠実な姿勢を示すことで、韓国の立場に対する中国国民の理解を高め、韓中関係の発展につなげていく布石にしたいとする思いもあるようだ。

 インタビューは8日に青瓦台(韓国大統領府)で行われ、CCTVは11日(現地時間)夜遅くに放送した。同局は八つの質問のうち三つ、THAADに関し立て続けに質問した。THAAD問題は文大統領の訪中において大きな比重を占めることになる問題だ。

 文大統領はまず、「韓国は防衛目的でTHAADを導入したのであり、中国の安保的な利益を害する意図は決してない」と明言した。中国がTHAADレーダーの性能を懸念していることに「われわれも易地思之する必要がある」としながら、「北の核とミサイルに対する防衛目的を超えて中国の安保的な利益を害することがないよう、韓国は格別に留意する」と述べた。この点については米国から何度も確認を取ったとも強調した。

 中国を狙った安保的な危害は一切ないと強調することで、中国の懸念の払拭(ふっしょく)しようとする発言とみられる。

 また、文大統領はTHAAD配備の背景に言及し、「韓国としては北の核とミサイルによる度重なる挑発に対応するため、導入の決定は不可避だった。北がミサイル能力を急速に高度化させるのに、韓国は北のミサイル、特に高高度ミサイルに対し自ら防衛できる手段がなかった」と説明した。

 その上で、韓中が発表した10月31日の合意に触れ、「両国は協議の発表文で、THAAD問題に対し互いの立場を深く理解したと表明した。両国間の新たな時代を開いていくことに合意した」と強調した。

 この合意により、両国はこれ以上THAAD問題を取り上げないと思われた。だが中国は韓国に対し、▼THAADの追加配備をしない▼米国のミサイル防衛(MD)システムに参加しない▼韓米日の安保協力は軍事同盟に発展しない――という「3不」原則の履行を求めている。

 CCTVもインタビューでこれに関する韓国政府の具体的な立場を尋ねた。文大統領は「韓国はすでにTHAADに関する立場を明らかにしており、それは決して新しいものではない。以前から守ってきた立場を話した」と答え、「こうした立場に対し互いに深く理解したのが10月31日付の両国間の協議だった」と述べた。直接の回答を避けつつ、THAAD問題を「封印」するとした合意の趣旨を強調したといえる。

 このインタビューは、CCTVの12日午前と午後のニュースでも放送される予定だ。

mgk1202@yna.co.kr

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