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金正恩氏 訪朝した韓国特使団に繊細な配慮

記事一覧 2018.03.08 19:21

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領の特使団に対し繊細な配慮を示しながら、協議の場では率直に意見を表明し、即座に果敢な決断を下す様子をみせたことが分かった。

記念撮影を行う韓国特使団と金正恩氏(左から3人目、青瓦台提供)=(聯合ニュース)

記念撮影を行う韓国特使団と金正恩氏(左から3人目、青瓦台提供)=(聯合ニュース)

 また文大統領の親書を受け取る際には立ち上がって両手で受け取るなど、特使団を丁重に扱ったという。

 南北関係を回復させ対話で北朝鮮核問題を解決しようという対北朝鮮政策「ベルリン構想」をはじめとする文政権の朝鮮半島政策について詳細まで理解しているだけでなく、自身に対する韓国や海外での評価やイメージを把握しており、それについて冗談を交えて話す余裕もみせた。

 ◇異例の訪朝初日の面談に「うまくいくと感じた」

 青瓦台(大統領府)の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長(閣僚級)を首席とする特使団5人は5日、北朝鮮に到着した初日に平壌の朝鮮労働党本館で金委員長と面会したが、当初は金委員長との面会は容易ではないと予想していた。

 これまで2回行われた南北首脳会談や特使の訪朝の際には、相当な駆け引きが行われた後に北朝鮮の首脳との面会が実現した。

 これは韓国側も同様で、平昌冬季五輪に合わせて金委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長ら高官代表団が来韓した際に韓国政府は文大統領との昼食会があるとだけ知らせ、正確な日時は伝えなかった。

 だが今回の韓国特使団の訪朝では、宿泊先に到着したところを、金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長兼統一戦線部長が出迎え、金委員長との面会と夕食会がこの日行われると通知した。

 特使団は訪朝初日に金委員長との面会が実現したことで、「ことがうまく進みそうだ」と感じたという。

 ◇車から降りる特使団を金正恩氏が出迎え 

 特使団は朝鮮労働党本部で金委員長と面会した。韓国政府の高官が朝鮮労働党本部を訪問したのは今回が初めてで、北朝鮮側が韓国特使団を丁重に迎えたことがうかがえる。

 北側が用意した車両で移動し、特使団が車から降りると数メートル先に金委員長と金英哲氏が立っていた。金委員長が外に出て車を待ち、出迎えたことに特使団は驚いたという。

 金委員長は鄭氏に右手を差し出して握手を求め、鄭氏が手を差し出すと、両手で鄭氏の手を握り、歓迎の意を伝えた。金委員長は特使団の5人と握手し、その後、記念写真の撮影が行われた。

 面会の場でも金委員長は特使団を丁重に扱った。鄭氏が文大統領の親書を渡すために立ち上がると、金委員長も立ち上がり、テーブルの中ほどまで進み、両手で親書を受け取った。

 金委員長は黒縁のめがねをかけて親書を注意深く読んだ。A4用紙1枚の親書を読み終えた金委員長は軽い微笑を浮かべ、同席していた金英哲氏に親書を渡した。

 ◇文大統領の朝鮮半島構想を詳細に把握

 特使団は金委員長が、昨年7月にドイツ・ベルリンで文大統領が発表した「朝鮮半島平和ビジョン」(ベルリン構想)だけでなく、その後の文大統領の朝鮮半島構想を詳細に把握していることに驚いたという。

 特使団の一人は「金委員長は世界の視線と韓国の国民が持っている期待もよく知っていた」として、「文大統領の積み上げてきた努力と金委員長の熟成された悩みが合わさり、6項目の合意に至ることができた」と評価した。

 また、金委員長は韓国や外国のメディアで報道されている自身の評価やイメージに関しても知っており、冗談を交えながら余裕のある反応を見せたという。

 特使団の一人は「北としても容易には解決できないいくつかの難題をきれいに解く過程で金委員長のリーダーシップを確認することができた」とし、「政権発足直後から極めて難しい過程を経てきた南北の努力が光を放つ瞬間だった」と話した。

 訪朝した韓国特使団は北朝鮮側と▼4月末の南北首脳会談開催▼首脳間のホットライン設置▼北朝鮮の非核化の意志表明▼米朝対話の用意表明▼対話期間中の戦略的挑発の凍結▼韓国側のテコンドー演武団と芸術団の平壌訪問――の6項目について合意した。

yugiri@yna.co.kr

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