5月までに初の米朝首脳会談へ 金正恩氏の要請にトランプ氏応える
【ワシントン聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長がトランプ米大統領との早期の会談を希望し、トランプ氏は5月までに会談すると応じた。訪米している韓国青瓦台(大統領府)の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長(閣僚級)が8日午後(日本時間9日午前)、ホワイトハウスで記者団に明らかにした。
現職の米朝首脳による初の会談が実現する見込みとなり、朝鮮半島情勢は重大な転機を迎える。北朝鮮が核・ミサイル開発を加速し、戦争の危機がささやかれるほど対立を深めていた米朝が、両首脳の会談を経て劇的に関係正常化に動き出すかどうかが注目される。米朝が首脳会談を前に、北朝鮮の実質的な非核化の方策に関する交渉に着手するかどうかも大きな関心を集めている。
鄭氏はこの日、ホワイトハウスでトランプ氏と面会した後に記者会見し、「金委員長はトランプ大統領にできるだけ早く会いたいとの意向を示し、トランプ大統領は恒久的な非核化を達成するため金委員長と5月までに会うと応じた」と発表した。鄭氏は文在寅(ムン・ジェイン)大統領の特使として今週初めに北朝鮮を訪れ、金氏と会談した。
鄭氏はトランプ氏に「金委員長は非核化への意思を持っており、この先いかなる核・ミサイル実験も自制することを約束した。定例の韓米合同軍事演習の継続にも理解を示した」と説明した。
当初、鄭氏はこうした内容の金氏の親書を米側に渡したとされていたが、ホワイトハウスは金氏のメッセージを口頭で伝えられたと明らかにした。
鄭氏はさらに「韓米と友好国は過去の失敗を繰り返さず、北が言葉を具体的な行動で示すまで圧力が続くと強調することにおいて一致した立場を堅持している」と述べた。
トランプ氏は同日、ツイッターに「金正恩氏は韓国の特使と単なる(核実験の)凍結ではなく非核化について協議した。北朝鮮はこの期間、ミサイル実験も実施しない」と投稿。米朝首脳会談の推進を「大きな進展」と評価しながらも「合意に達するまで制裁は続ける」と書き込んだ。
鄭氏とトランプ氏の面会は電撃的に行われた。鄭氏が8日に米国入りした時点でも、面会は確定していなかった。鄭氏はこれに先立ちマクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題担当)と会い、金氏との会談結果を説明した。
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