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初の米朝首脳会談開催へ 朝鮮半島情勢の転換点となるか

記事一覧 2018.03.09 19:29

【ソウル聯合ニュース】4月末に韓国と北朝鮮が首脳会談を行うのに続き、5月には米国と北朝鮮が史上初めて首脳会談を開催する見通しとなった。北朝鮮による核・ミサイル挑発で一触即発の緊張状態にあった朝鮮半島情勢は急転し対話の局面を迎えることになった。

トランプ氏(左)と金正恩氏(資料写真)=(聯合ニュース)

トランプ氏(左)と金正恩氏(資料写真)=(聯合ニュース)

 青瓦台(大統領府)の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長(閣僚級)は8日(米東部時間)、ホワイトハウスで会見し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長がトランプ米大統領との早期の会談を希望し、これに対しトランプ氏も5月中に会うとの意思を明らかにしたと伝えた。

 朝鮮戦争休戦協定の当事国である北朝鮮と米国が首脳会談を行うのは初めて。

 鄭氏らは文在寅(ムン・ジェイン)大統領の特使として5~6日に平壌を訪問し、金委員長と会談。一度韓国に帰国した後、8日に米国入りし、トランプ大統領に訪朝結果を説明するとともに、金委員長のメッセージを口頭で伝えた。

 鄭氏は「トランプ大統領とできるかぎり早く会いたい」という金委員長の意向を伝え、「トランプ大統領と会って話し合いをすれば大きな成果を出すことができる」という金委員長の言葉を伝えた。 

 また鄭氏はトランプ大統領に対し、金委員長が非核化への意思を持っていることを伝えた後、「金委員長に会ってみて、率直に話をするし、誠意があると感じた。過去の過ちを繰り返さないように気をつけるべきだが、金委員長に対するわれわれの判断を米国が受け入れ、この機会を逃さないでほしい」と呼びかけたという。

 これに対してトランプ大統領は直ちに「良い。会おう」と応じ、鄭氏に対し「韓国代表としてホワイトハウスで直接発表してほしい」と要請した。

 米朝対話の仲介役を担ってきた文大統領は9日午後、米朝首脳会談が実現する見通しとなったことについて「南北首脳会談に続き、トランプ大統領と金正恩委員長が会えば、朝鮮半島の完全な非核化は本格的な軌道に乗る」とし、「(米朝首脳会談は)将来、朝鮮半島の平和を実現した歴史的な里程標として記録されるだろう」と評価した。

 また「難しい決断をした2人の指導者の勇気と知恵に深い感謝の気持ちを伝える」とし、「特に、金正恩委員長の招待を快く受け入れたトランプ大統領の指導力は南北の住民、引いては平和を願う世界の人々から称賛を受けるだろう」とした。

 また、「わが政府は奇跡のように訪れたこの機会を大切に扱っていく」として、「誠実かつ慎重に、しかし遅くならないよう進展させていく」と強調した。

 米国と北朝鮮は今後、互いに特使を派遣するのではなく、当局間の対話ルートを再構築し、首脳会談の準備を進めるものとみられる。 

 また米朝首脳会談が開催される場合、場所は南北軍事境界線のある板門店が選ばれる可能性があるという。 

 青瓦台関係者は「休戦協定の当事者である北と米国の首脳が板門店で会談をすれば、分断の象徴を平和の象徴に変えるとてつもなく大きい意味を持つ」としながら、場所は安全などの問題を考慮し、米朝がさらに協議する必要があるとの認識を示した。

 一方、文大統領は4月末に予定されている南北首脳会談に向け会談準備委員会の設置を指示した。準備委の委員長は任鍾ソク(イム・ジョンソク)大統領秘書室長が務める。

 今回の南北首脳会談では金委員長から非核化の意思を引き出し、これを南北の合意事項として公式化することにより、米朝首脳会談で生産的な結果を導き出すための地ならしをするものとみられる。

 文大統領は南北首脳会談と米朝首脳会談に対する周辺国の支持が重要とみて、中国とロシア、日本に特使を派遣し、特使団の訪朝結果を説明するとともに、協力を求める方針だ。

 鄭氏は近日中に中国とロシアを訪問する予定で、情報機関・国家情報院(国情院)の徐薫(ソ・フン)院長と青瓦台国家安保室の南官杓(ナム・グァンピョ)第2次長は12日から2日間の日程で日本を訪問する予定だ。

yugiri@yna.co.kr

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