審問欠席し逮捕の李元大統領 「政治報復」強調が狙いか
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2018.03.22 23:28
【ソウル聯合ニュース】韓国ソウル中央地裁が22日、李明博(イ・ミョンバク)元大統領の逮捕状の発付を決定したことについて、法曹関係者は、李氏が審査手続きへの出席を拒んだことが一定の影響を及ぼしたとみている。
逮捕状審査にあたり裁判所が当事者を呼んで陳述を聞く審問は1997年に導入されたもので、検察の捜査を中心に判断せず、直接被疑者の主張を聞いて逮捕の可否を決めることを目的とする。
審査における審問を放棄することは、通常、検察による捜査の段階で強く争わず、逮捕の可能性を受け入れたものと判断される。
約1年前、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の逮捕状が請求された際も、朴氏は審問に出席するべきか否かで悩んだが、自ら主張する権利を放棄するのは適切ではないとの判断により出席を選択した。
李氏は自身に対する捜査は現政権による「政治報復」であるとの認識を示しており、審問に欠席することで逮捕されることになっても、その主張を強調することにつながると判断したからとの見方も出ている。
一方、検察が容疑を立証する関連者の供述や物証を数多く確保した状況で、李氏が選択できる戦略はほかになかったとの見方もある。
ソウル中央地検が李氏の容疑と関連して裁判所に提出した令状請求書と意見書、証拠資料は8万ページを越えるという。
法曹関係者は「審問への出席と関係なく、逮捕という結論は変わらないと判断したのかもしれない」とし、「このような判断により、結局は政治的な選択をしたのだろう」と話した。
yugiri@yna.co.kr